sideburnzzのブログ

転職支援会社勤務。細く長く浅く広く生きています。特技は壁にぶつかるともっときついことに挑戦しようと、トレイルランニングやウルトラマラソンの大会にエントリーすること。

辛い思い出が美化される

前回の続きです。

2013年の道志村の衝撃から2週間くらいはまともにごはんも喉に通りませんでしたが(うそです)人間の脳とは不思議なもので、つらい思い出は忘却され、充実感や達成感だけが残る構造になっているようです。

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「喉もと過ぎれば~」に近いのかもしれませんが、
ランの仲間内では「思い出が美化される」現象と勝手に呼んでいます。

その後は、過酷→美化→後悔→美化→ふらふら→美化→破滅→美化といった良くわからないサイクルで、「次はいける気がする!」と勢いでレースに申し込み、いざレースが始まると序盤で「ほらみろ、やっぱりきついじゃないか!」と後悔し始めるのですが、
だんだんと気分が乗ってきて、滅茶苦茶つらいけど限界点を超えてゴールできた爽快感は格別。

スキー滑れないのにスキー場に足を運ぶ

その後僕が出場したレースは、

・黒姫(長野)
・白馬(長野)
・経ヶ岳(長野)
野沢温泉(長野)

・菅平(長野)
信越五岳(長野・新潟)
道志村(山梨)
・鋸山(千葉)
・房総(千葉)
・神流(群馬)
・四万~草津(群馬)
・飯能越生(埼玉)
越生ときがわ(埼玉)
・長谷川恒夫CUP(東京)

熊野古道(三重)

といった具合に、このスポーツと出会っていなかったら足を運ばなかったかもしれない場所が沢山あります。

また、おそらくスキーが全く滑れない(かろうじてハの字)のにこれだけ足繁くスキー場に繰り出し、リフトの横を駆けているモノ好きはあまりいないのではないかと思います。

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なぜ性懲りもなく走るのか

あえてトレランの魅力をまとめるなら、

1、怪我なく完走するまでのプロセス・ゲーム設計、想定外のトラブルへの対応

いつも当たって砕けろ的ですが通用しなくなってきました。今のところベストオブ想定外だったのはロングレース中の終盤に頭頂部を蜂に刺されたことです。「泣きっ面に蜂」を体現してしまいました。

2、メンタル、フィジカル双方が試される、限界に挑戦できる

僕にとっては身の丈に合わないレースに突撃することが多いので、そもそも限界近くがんばらないと完走できません。。社会人だとなかなか経験できない。心身とも両方もろいのでもっと強くなりたいです。

3、開催地に足を運び、仲間と観光・料理・温泉etc. 満喫できる         

実は半分以上はこれが楽しみで続けています。各地の料理や地酒は最高。レース前夜の飲みすぎ注意!寝不足とダブルパンチだと、当日スタートの時点でHP 5くらいしか残ってません。

4、地元の運営、ボランティア、住民の皆様との一体感

本当に応援が温かくて、それだけでがんばれます。日常生活でも、関わってくれる方々への感謝の気持ちを大切にできるようになります。

といったところでしょうか。

特に4つめはぜひ味わって欲しいです。さすがに都市の大規模マラソンでは難しいのですが、トレイルではレース中にコースを誘導してくれたり、エイドのスタッフさん、声援を送っていただける方には全員に「ありがとう」と返事をするか、お辞儀、会釈をするか、手を振るように心がけています。
(余裕がなくなってくると視線も送れずにフラフラの手をあげるのが精一杯、すみません)

都会から離れた地域で開催されるレースは、地元活性化の意味合いもあり、レース当日は沿道の民家からおじいちゃん、おばあちゃんたちが孫たちを見るように嬉しそうに手を振ってくれます。小さいこどもたちもはるか遠くから「がーーん ばーーってぇー!」とか声を張り上げてくれたりして、「あの、応援はいいんでおじさんの代わりに走ってくれないかな…」などと大人げないことを考えながらも、格好悪いところ見せられないぞと力が沸くのです。

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今年もそろそろトレイルのレースが増えてきます。「こんなはずじゃなかった!」とうなだれている自分の姿が目に浮かびますが、いろいろきっついレースに挑戦したいと思います。

(写真は、2015年に初出場して睡魔と寒さに翻弄された長谷川恒夫CUP にて)