sideburnzzのブログ

転職支援会社勤務。細く長く浅く広く生きています。特技は壁にぶつかるともっときついことに挑戦しようと、トレイルランニングやウルトラマラソンの大会にエントリーすること。

パスまわしヨク!

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写真)豊島区役所庁舎(としまエコミューゼタウン;2015年)

 

日本の建築家として名高い、隈研吾さんのインタビュー記事が先日の日経日曜版に掲載されていて読み込んでしまいました。一部抜粋。

 

”東京、パリ、北京、上海に拠点を構え、国内外でおよそ300件のプロジェクトを動かす。「若い人が自由にものを言えなくなるし、全員とこまめに話せなくなるから」会議はできるだけやらない。部屋を歩き回りながら「食べ散らかす感覚」で5分程度の打ち合わせを繰り返す。立ち話で済ますことも少なくない。  (中 略)  仕事の判断は即決。「後で間違いに気づいたらどんどん訂正、方向転換すればいいんです。自分がボールを持ったままでいるのが一番ダメで、まずはパスを出してやること」と説く。”

 

”都内で建設が進む「新国立競技場」の現場でも「調整役」として、150人ほどの設計・施工の担当者が「自由に会話できる雰囲気づくり」を心掛けている。「自分の価値観を押しつけるのではなく、相手の話を聞く、時に妥協もする。違う文化の人と接することが当たり前の人間では『負ける』ことは悪いことではなく、むしろポジティブな力なんじゃないか。

 

まさに。

 

慎重に入念に予想されるリスクや、反対意見へのカウンタートークを考え唸りながら物事を進めるより、「即パス、即決、傾聴と対話。間違ったら前言撤回(ごめんなさい)・軌道修正」の考え方がいかに大事たるや。

 

この考え方が、「和」や「自然」を感じさせる独特の作風に繋がっているのでしょう。

 

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写真)南青山にあるサニーヒルズ。パイナップルケーキが美味しい。

www.sunnyhills.com.tw

隈研吾氏が新たに手がけたこの三階建ての建物は、地獄組みと呼ばれる伝統的な組木格子を熟練の職人の手で一本ずつ立体的に組み上げて作られました。店の中に入ると、森の中に迷い込んだかのように細かく交差する木組みの隙間から木漏れ日がお客様を包み込みます。光と、ヒノキの独特の香りが時とともに移ろいます。日が暮れると建物全体が灯篭のように闇の中に浮かび上がります。”(HPより)